おもに西南暖地に生息し、寒い地方では冬を越すことができないとされる。ヨトウムシと同様に卵は固めて産み付けられ(卵塊)その上に鱗粉をかける。幼虫は若齢のうち集団生活をする。ひとつの卵塊から孵化する幼虫数がヨトウムシより遙かに多いので、被害もさらに大きい。
害虫防除のヒント
ハスモンヨトウの被害と防除について
幼虫の発生・被害の様子
成虫が圃場内に飛来・侵入し、葉裏に産卵することで発生します。卵は卵塊として産下されます。ふ化後の幼虫は群生しており、葉を裏側から表皮を残すようにして食害するため被害部分は葉が白くなったように見えます。中齢以上の幼虫になると葉脈部分などを残して葉を暴食し、大きな被害をもたらします。
被害作物について
ハスモンヨトウは害虫の中でも極めて広食性で、野菜、花き、果樹などほとんどの作物を加害します。中でもイチゴ、オクラ、トマト、ナス、ダイズなどはその被害が目立っており、大きな問題となっています。
農薬による防除
基本的には防除は農薬を利用することになりますが、ハスモンヨトウは薬剤抵抗性の発達が著しく、作用性が異なる複数の農薬を組み合わせて利用することが重要です。また、幼虫は齢数を重ねるにつれ、薬剤が効きにくくなってしまうので、早期発見・早期防除を心がけましょう。
ベリマーク®SCは、育苗期後半~定植当日の灌注処理で素早く根から吸収され、ハスモンヨトウから生育初期の作物を守ります。
また、ベネビア®ODは、生育期の散布処理で葉のすみずみまで浸達し、ハスモンヨトウに対する高い効果を素早く発揮します。
プレバソン®フロアブル5は、高い浸透性と移行性を有しており、作物のすみずみまで成分が行きわたり、ハスモンヨトウの食害を防ぎます。食害を防ぐためには予防的散布で利用して頂くことがおすすめです。
防除に効果的な農薬
●ベリマーク®SC

大事な育苗期にこの1剤で、
幅広い重要害虫を速やかに防除。
長い残効で、作物をしっかり守ります。
ほうれんそう現地試験事例

ベリマーク®SC区は、処理38日後も、慣行区に優る高い防除効果を発揮!
【試験概要】◎試験年・場所:2019年福岡県うきは市 ◎供試作物:ほうれんそう ◎対象害虫:ハスモンヨトウ ◎処理時の作物ステージ:生育初期 ◎薬剤処理日/処理方法:ベリマーク®SC区は9月22日に株元潅注(4000倍、200ℓ/10a)を行った。慣行区は以下の処理方法でA粒剤、B乳剤を処理した。A粒剤:播種時に播溝処理土壌混和(6kg/10a)。B乳剤:9月22日に動力噴霧器を用いて散布(4000倍、100ℓ/10a)◎調査日:2019年10月30日(処理38日後)◎調査方法:達観にて被害度を調査した。
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いちごハスモンヨトウに対する効果

2019年 和歌山県農業試験場
◎品 種:さちのか ◎発生状況:多発生(放虫) ◎定 植 日:10月4日 ◎区 制:1区4.3㎡ 36株 3連制 ◎処 理 日:10月1日 ◎処理方法:ベリマーク®︎SC1000倍希釈液をポットあたり25㎖、ジョウロで灌注。 ◎調 査 日:10月20日、10月24日 ◎調査方法:区中央の任意の10株に生息する幼虫を若齢、中齢、老齢に分けて数えた。
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いちごハスモンヨトウに対する防除効果

2012年 日本植物環境コンサルティング(株)
【試験概要】◎品種:紅ほっぺ ◎区制:1区 20株 3連制 2.5㎡ ◎定植:9月3日 ◎発生程度:中発生(放虫)◎処理日:8月31日(定植3日前) ◎処理方法:ベリマーク®SC1000倍50mℓ/ポット ◎調査方法:各区10株全葉について、ハスモンヨトウの幼虫(若齢、中齢、老齢)の寄生虫数を調査。
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キャベツ孵化幼虫に対する効果(キャベツ/ハスモンヨトウ)

2014年 OATアグリオ(株)研究開発部
【試験概要】◎試験期間:5月8日~5月12日 ◎対象作物:キャベツ(四季穫) ◎播種日:4月8日 ◎定植日:5月7日 ◎区制: 1区 2株 2反復 ◎処理日:5月7日 ◎処理方法:ベリマーク®︎SCは400倍に水道水で希釈し、キャベツの株元に株当り2.5mℓ灌注した後、培土を充填したプランター(25cm×12cm×15cm)に定植し、ガラス温室内で底面給水にて管理した。◎放虫方法:処理1,3,6,12時間後に第3葉をサンプリングし、孵化直後の1齢幼虫を20頭ずつ放飼して恒温室(25℃±2℃)に静置した。◎調査方法:放飼4日後に生死虫数をカウントして補正死亡率を算出した。
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キャベツ処理温度別の殺虫効果(ハスモンヨトウ)


2013年 クミアイ化学工業(株)生物科学研究所
【試験概要】 ◎接種日:10月9日 ◎対象作物:キャベツ(金系201号) ◎播種日:9月3日 ◎定植日:9月25日 ◎処理日:9月20日 ◎区制:セルトレイ(処理時)、4号素焼き鉢(定植時)60㎖プラスチックカップ(接種時) 3連制 ◎処理方法:15℃、25℃、35℃の人工気象室内で、セルトレイ1株当たり3.9㎖灌注処理し、処理5日後に素焼き鉢に苗を移植 ◎放虫方法:移植後14日目に1株当たり葉を1枚採取し、供試虫10頭を接種 ◎調査方法:供試虫の接種3日後に死虫率を調査
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●ベネビア®OD

すばやく食害をストップして、
葉裏の害虫も逃さない。
害虫の密度を抑制して、作物を長期間守ります。
いちごハスモンヨトウに対する防除効果


2009年 兵庫県植物防疫協会
【試験概要】◎品種:宝交早生 ◎区制:1区 5.2㎡ 60株 2連制 ◎発生程度:多発生(自然発生+放虫)◎仮植:9月14日 ◎処理日:10月30日 ◎処理方法:肩掛け式小型噴霧器を用いて、105ℓ/10aの割合で散布。◎調査方法:各区中央部の接種株を中心とした10株について寄生虫数を齢別に調査。◎考察:本剤は対照薬剤と比較して防除効果は優っており、無処理に比べても効果は高かった。実用性は高いと考えられる。薬害は認められなかった。
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キャベツハスモンヨトウに対する防除効果

2009年 香川県農業試験場 病害虫防除所
【試験概要】◎品種:新藍 ◎区制:1区 4.9m2 20株 3連制 発生程度:少発生(放虫)◎定植:9月10日 処理日:10月16日 ◎処理方法:210ℓ/10aを肩掛け式噴霧器で茎葉に全面散布。◎調査方法:各調査日に茎葉に寄生するハスモンヨトウ幼虫を若齢、中齢、老齢の別に各区10株について計数。◎考察:本剤は 対照薬剤と比較して、同等の効果が認められ、無処理と比較して高い防除効果があり、実用性は高いと考えられる。薬害は認められなかった。
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ブロッコリーハスモンヨトウに対する防除効果

2008年(社)日本植物防疫協会宮崎試験場
【試験概要】◎品種:緑嶺◎区制:1区6.6㎡ 16株2連制◎発生程度:多発生◎定植日:10月10日◎処理日:11月4日◎調査方法:各区とも区境株を除いた12株について、生存する虫数を若齢、中齢、老齢別に調査した。薬害は随時肉眼で観察した。◎考察:対照薬剤とほぼ同等、無処理と比べて高い効果が認められた。実用性は高いと思われる、薬害は認められなかった。
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●プレバソン®フロアブル5

品質と収量の安定に欠かせない
健全な苗から収穫前までの常備薬!
キャベツハスモンヨトウ 2齢幼虫

【試験概要】2022年丸和バイオケミカル(株) ◎供試作物:キャベツ(品種:金系201EX) 9cmポット育苗 ◎対象害虫:ハスモンヨトウ 2齢幼虫 住化テクノサービス(株) 個体群 ◎区制:8頭/区 4連制 ◎処理日:2022年10月27日 本葉5葉展開時 ◎放虫日:2022年11月3日 処理7日後放虫 ◎調査日:2022年11月6日 放虫3日後調査 ◎処理方法:下位4葉目のみ残し、筆を用いて葉下半分 表裏両面に薬液(プレバソン®フロアブル5、対照A剤共に2000倍希釈。各剤にtween20 0.05%を添加)を十分量塗布。 ◎放虫方法:処理7日後に処理していない葉上半分を切除し、この表面に放虫。 ◎調査方法:放虫3日後に虫体の状態及び食害率を調査。死虫率及び平均食害率で評価。
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キャベツハスモンヨトウ(生科研飼育感受性系統)

【試験概要】2022年日産化学(株) ◎作物:キャベツ ◎供試害虫:ハスモンヨトウ(生科研飼育感受性系統) ◎試験ステージ:1齢幼虫、処理日:2022年12月6日 ◎散布水量:2.5㎖/葉 葉表散布 ◎展着剤:アドミックス3000倍 ◎連制:1区3連制、10頭放虫 ◎調査:7日後切取り放虫2日後調査及び食害調査 ◎試験方法:キャベツ葉表に直径7cmとなるように均一に薬液散布(プレバソン®フロアブル5、対照A顆粒水和剤共に2000倍希釈)、葉裏に放虫後、シャーレの蓋をしておもしをのせる。 ◎キャベツ葉:11/15播種、散布時7葉期(4葉目使用)
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キャベツハスモンヨトウに対する防除効果


2008年 徳島
【試験概要】◎品種:輝岬 露地(白マルチ)栽培 定植日:9月25日◎処 理 日:9月22日(定植3日前)発生条件:少→中発生
◎区制:16.5㎡/区(1.1m×5.0m×3畝)、約75株、3連制
◎処理方法:所定量をセル型育苗トレイにジョウロを用いて灌注処理
【対象薬剤】
◎定 植 時:C顆粒水溶剤 50倍 500mℓ/セルトレイ
10月18日(定植後23日目):Dフロアブル 2000倍
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キャベツハスモンヨトウ5齢幼虫に対する効果発現速度


2004年 北興化学工業
◎供試虫:ハスモンヨトウ5齢(累代飼育系統) ◎処理方法:キャベツ葉片浸漬
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