ウリノメイガ(ワタヘリクロノメイガ)
チョウ目 メイガ科
Diaphania indica (Saunders) Cucumber moth
【加害作物】きゅうり、ゴーヤ、オクラ、わた等アオイ科とウリ科作物を好む
他の植物でも生活できる
【発生量】西南暖地を中心とした南方系の害虫で、これまで特筆すべき害虫としてあげられてこなかった。しかし、1998年頃から各地で発生量が増加し問題となっている。
【生態】すばしっこく、側面に白いラインの入った緑のイモムシである。若齢幼虫は生長点付近・花・葉脈の脇など隠れやすいところを好み、成長すると葉を綴ってその中に潜むようになる。
そのため、薬剤を浴びせにくく、また、近年は従来の農薬に対して抵抗性を身につけているため、防除が難しくなっている。
*本説明内容は2018年9月時のものです
害虫防除のヒント
ウリノメイガ(ワタヘリクロノメイガ)の被害と防除について
卵、幼虫、成虫の被害・発生の様子
ウリノメイガは幼虫がウリ科作物の芽、葉および果実などを加害します。幼虫は葉裏から表皮を残して食害したり、果実に穴をあけて食い進んだりします。特に齢数を重ねた中~老齢幼虫などは、葉をつづり合わせて中に潜み、内側から葉を食害します。
年に数回発生し、特に秋に発生が多くなります。施設栽培などでは、成虫が外部から飛来・侵入することが発生源になります。卵は葉裏の葉脈部分に一粒ずつ産下されます。
農薬による防除
まずは予防として、防虫ネットなどを用いて侵入を防ぐことが重要ですが、発生してしまった場合には薬剤防除を行います。中~老齢幼虫はつづり合わせた葉の内部に潜んでおり、薬剤がかかりにくいため、すみずみまで散布する必要があります。また薬剤抵抗性の発達も確認されているので、作用性が異なる複数の薬剤を組み合わせて使うのがおすすめです。
ベネビア®ODは、生育期の散布処理で葉のすみずみまで浸達し、ウリノメイガに対する高い効果を素早く発揮します。
プレバソン®フロアブル5は、優れた浸透性と移行性、長い残効を有しています。ウリノメイガの被害を少なくするために、予防的使用がおすすめです。
防除に効果的な農薬
●ベネビア®OD

1剤でコナジラミ類、アザミウマ類、
アブラムシ類、チョウ目害虫、
ハモグリバエに効果。
きゅうりウリノメイガに対する防除効果


2010年 兵庫県植物防疫協会
【試験概要】◎品種:シャキット ◎定植:7月24日 ◎区制:1区 6.6㎡ 10株 3連制 ◎処理日:8月25日 ◎発生程度:多発生 ◎処理方法:所定濃度液を150ℓ/10aの割で、肩掛け式手動噴霧器を用いて散布。◎調査方法:5芯葉に寄生するウリノメイガを齢別に調査。◎考察:本剤は対照薬剤と比較していずれの時期の防除効果も優っており、無処理に比べても効果は高く、実用性は高いと考えられる。薬害は認められなかった。
詳しくはベネビア®OD 製品ページへ
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