エクシレル®SE
速やかな食害停止、幅広いスペクトラム、
次世代害虫の密度抑制で、
継続的に品質を守る。
・害虫の食害を速やかに止め、配偶行動阻害で次世代害虫も減少させます。
・米国・台湾向け茶の輸出において、残留基準値が設定されています。
・シルベストリコバチ(チャトゲコナジラミの天敵)への高い安全性。
●吸汁性害虫からチョウ目害虫まで
幅広い種類の害虫に対する速やかな食害停止による作物保護に加え、次世代の害虫も減らすことで長期間にわたり品質向上に貢献し、多くの名門産地でご愛用頂いています。
●害虫の発生状況と使用タイミング
①害虫の食害を速やかに止めます。配偶行動阻害で次世代も減らします。
長期間にわたり被害芽を防止して収量を確保。高品質な茶作りに貢献します。
②幅広い害虫の食害を防ぎ秋芽の健全な生育、翌年の一番茶の品質向上に貢献します。
●チャノホソガの卵・幼虫・成虫全てに高い活性!
処理方法
●卵期、潜葉前期、潜葉後期の薬剤処理
卵 付着した茶葉/潜葉期 若齢幼虫が潜行している茶葉試験管を逆さまにして葉を薬液に5秒間浸漬
●巻葉直接処理
薬液に5秒間浸漬処理後、薬剤無処理の新芽と並置
●成虫期の薬剤処理
葉片を水差ししたものを10個準備、これらを薬液に5秒間浸漬し、風乾後に採卵用台座に固定
薬剤処理時期
卵期:産卵1日後、 潜葉前期:産卵4日後
潜葉後期:産卵6日後、 葉緑巻葉期:産卵8日後
供試虫数
●卵・潜葉期・葉緑巻葉期:各区17~40個体
●成虫期:未交尾の雌雄成虫の約60~80個体
調査日と調査方法
●卵期:処理3日後のふ化、および処理7日後の葉緑巻葉の有無
●潜葉前期:処理4日後の葉緑巻葉、および処理9日後の三角巻葉の有無
●潜葉後期:処理2日後の葉緑巻葉、および処理7日後の三角巻葉の有無
●葉緑巻葉期:処理5日後の三角巻葉、および処理12日後の蛹化の有無
●成虫期:処理2 、4日後の生存状況と産下した卵数
「引用文献:上室(2020)鹿児島農総セ研報 14:29-76」
●チャノミドリヒメヨコバイ、チャノホソガに1剤で高い効果を発揮!
■チャノミドリヒメヨコバイ・チャノホソガに対する効果
【試験概要 2021年鹿児島県霧島市】
- 品 種:
- やぶきた
- 区 制:
- 3区制 展示区10a 対照区10a
- 処 理 日:
- 5月22日(二番茶芽 萌芽~1葉期)
- 処理方法:
- 乗用型防除機 200ℓ/10a
- 調 査 日:
- 6月2日
- 調査方法:
- ①チャノミドリヒメヨコバイ
散布11日後に任意の3カ所について新芽100芽を確認し、被害芽を調査した。被害は、葉脈の褐変や葉の黄化、変形等の有無により判定した。
②チャノホソガ
散布11日後に発生程度に応じた適当な調査範囲において各区の三角巻葉数を計数し、1㎡あたりの三角巻葉数を算出した。
●チャノミドリヒメヨコバイの被害を抑え、高品質を実現!
■チャノミドリヒメヨコバイの防除による品質への影響(官能評価)
*形状、光沢、香気、水色及び滋味の評点の合計。評点が高いと品質が高いことを意味します。
【試験概要 2018年 鹿児島県】
- 品 種:
- やぶきた
- 区 制:
- 1区 10.8㎡ 3区制
- 処 理 日:
- 5月14日
- 処理方法:
- 背負式動力噴霧器で200ℓ/10aを散布
- 調 査 日:
- 5月27日
- 試験方法:
- 荒茶での官能評価試験を行った。評価試験は標準審査法に従い、形状、光沢、香気、水色及び滋味を比較した。
官能試験に対する補足説明:
エクシレル®SEは経口による取り込みにより活性を発揮し、速やかに食害を停止させるため、茶の食味・色見を評価すると、エクシレル®SEで防除することにより非常に高い品質を維持できることが示されています。
●チャノミドリヒメヨコバイに対する高い効果
2013年 鹿児島県農業開発総合センター茶業部
【試験概要】
- 品 種:
- やぶきた
- 区 制:
- 3区制 1区10.8㎡
- 処 理 日:
- 8月14日、8月19日
- 調 査 日:
- 背負式動力噴霧器で200ℓ/10aを散布
- 調 査 日:
- 8月28日
- 発 生 量:
- 多発生(チャノミドリヨコバイ)
エクシレル®SEはチャノミドリヒメヨコバイに対して、速やかに摂食活動を阻害し、結果として整枝量が増加しました。
そのため、エクシレル®SEを秋芽時期に使用することで、次年度の茶作りに貢献します。
●チャノコカクモンハマキ成虫に対する効果
【試験概要】
2015年 福岡県農業総合試験場八女分場
- 試験方法:
- 供試薬剤をハンドスプレーでアイスクリームカップとその蓋に計2 ㎖ 噴霧し、自然乾燥させた。また、無農薬園から採取した茶葉を前述の薬液に60秒間浸漬し、風乾後、1カップ当り6枚投入した。なお、成虫の水分補給用として、水道水で湿らせた脱脂綿を入れた。
- 供 試 虫:
- 羽化24時間以内の未交尾コカクモンハマキ成虫(雌1頭、雄2頭)を1組/カップとし、30組供試した。
- 飼育条件:
- 21℃ 15L-9D
- 調 査:
- 成虫の生存状況を試験開始2日後、5日後、7日後、10日後に調査した。また、産下した卵塊数、精包の有無を(交尾率)を調査した。
薬剤に接触した成虫には麻痺症状が見られました。
本剤に触れた成虫に対して、交尾阻害、産下卵塊数の低下、生存日数の減少を引き起こします。以上から成虫発生期に散布しても防除効果が得られます。
※チャハマキについても同様の傾向が確認されています。
●成虫期防除
エクシレル®SEは、発蛾最盛期の散布を行うことで、成虫の正常な交尾や産卵を抑制し、次世代の幼虫の発生を低く抑えることができるため、加害を未然に防ぐ効果が期待できます。例えば、チャノコカクモンハマキの効果的な防除に活用されています。
●害虫の生態・被害と防除のポイント
チャノキイロアザミウマ
春先から発生し、夏頃に発生のピークとなる。新芽・新葉裏面・新梢を吸汁加害し、被害芽・葉は裏面がスジ状に黒褐変する。また、萌芽期の加害は新芽の生育を止める。
チャノミドリヒメヨコバイ
春先から発生し、夏頃に発生のピークとなる。新芽を加害し、茶の品質を低下させる。
チャノホソガ
年に4〜7回発生し、春から夏頃にかけて発生のピークを迎える。チャノホソガによる三角巻葉の収穫茶葉への混入が重量割合で2%を超えると、荒茶の品質が低下する。
マダラカサハラハムシ
秋芽の時期に発生する。葉裏から径1mm内外の円形の穴をあけることから芽つぶれが発生する。
チャノコカクモンハマキ
春先から秋先まで発生する。チャノコカクモンハマキは、新葉・成葉を巻葉し食害し、生育を止める。
ヨモギエダシャクに対する効果
2010年 福岡県農業総合試験場 八女分場
【試験概要】◎品種:おくみどり(22年生) ◎区制:1区7.2㎡ 3反復 ◎発生程度:少発生 ◎処理日:6月25日◎処理方法:エクシレル®SE 2000倍、対照B剤 1000倍 ◎調査日:7月9日 ◎調査方法:各区4.8㎡の巻葉数を調査。◎考察:本剤は対照薬剤と比較してほぼ同等の効果を示し、無処理と比較して効果は高く、実用性が高いと考えられる。薬害は認められなかった。
チャハマキに対する効果
2013年 埼玉県農林総合研究センター 茶業研究所
【試験概要】◎品種:やぶきた(34年生)◎区制:1区 20頭 3反復 ◎処理日:8月24日 ◎処理方法:エクシレル®SE 2000倍、対照A剤 1000倍 ◎調査日:8月27日、31日 ◎調査方法:生存虫数及び食害程度を調査 ◎考察:本剤は対照薬剤と比較して効果が優り、無処理との比較でも効果は高く、食害程度も小さいことから、実用性が高いと考えられる。薬害は認められなかった。
チャノコカクモンハマキに対する効果
2013年 福岡県農業総合試験場 八女分場
【試験概要】◎品種:おくみどり(22年生) ◎区制:1区7.2㎡ 3反復 ◎発生程度:少発生 ◎処理日:6月25日 ◎処理方法:エクシレル®SE 2000倍、対照B剤 1000倍 ◎調査日:7月9日 ◎調査方法:各区4.8㎡の巻葉数を調査。◎考察:本剤は対照薬剤と比較してほぼ同等の効果を示し、無処理と比較して効果は高く、実用性が高いと考えられる。薬害は認められなかった。
チャノホソガに対する効果
2012年 鹿児島県農業開発総合センター茶業部 大隅分場
【試験概要】◎品種:やぶきた(35年生)◎区制:1区10.8㎡ 3連制 ◎発生程度:少発生 ◎処理日:5月24日◎処理方法:エクシレル®SE 2000倍、対照C剤 2000倍 ◎調査日:6月8日 ◎調査方法:各試験区10.8㎡の巻葉数を計数調査。◎考察:本剤は対照薬剤と比較して同等の効果を示し、無処理と比較して効果は高く、実用性が高いと考えられる。薬害は認められなかった。
チャノミドリヒメヨコバイに対する効果
2012年 宮崎県総合農業試験場 茶業支場
【試験概要】◎品種:やぶきた(40年生)◎区制:1区10.8㎡ 3反復 ◎発生程度:少発生 ◎処理日:7月25日 ◎処理方法:エクシレル®SE 2000倍、対照D剤 2000倍 ◎調査日:8月8日 ◎調査方法:散布14日後に各区3ヶ所で20×20cmの枠摘みを行い、被害芽を調査。◎考察:本剤は対照薬剤と比較して効果が優り、無処理と比較して効果はある。また、生育状況は無処理がやや不良に対して良であり、実用性があると考えられる。薬害は認められなかった。
マダラカサハラハムシに対する効果
2013年 静岡県農林技術研究所 茶業研究センター
【試験概要】◎品種:やぶきた(23年生)◎区制:1区20頭 3反復(室内試験)◎発生程度:放虫 ◎処理日:8月7日 ◎処理方法:エクシレル®SE 2000倍、対照E剤 2000倍 ◎調査日:8月19日 ◎調査方法:各試験区の生存虫数を調査。◎考察:本剤は対照薬剤と比較して同等の効果を示し、無処理と比較して効果は高く、実用性が高いと考えられる。薬害は認められなかった。
*対照薬剤の表記:アルファベット順不同