チャノミドリヒメヨコバイ
カメムシ目 ヨコバイ科
Empoasca onukii Matsuda
俗にチャノウンカとも言う。本州以南の日本各地に分布。成・幼虫が新梢の葉や茎を吸汁加害する。萌芽期に加害された芽は萎縮し、加害が甚だしいと芽が硬化し発育が止まる。開葉期に加害されると、葉色が薄く黄色くなり内側に湾曲して発育が遅延する。加害が甚だしい場合、葉先が萎れ褐変し落葉することがある。
前述のチャノキイロアザミウマの被害に似るが、本種では葉裏の葉脈が所々赤褐色になる。発生は一番茶摘採後から10月まで見られるが、特に二、三番茶芽の開葉期と秋芽成育期に多い。
年5~8回発生し、成虫で越冬、3~4月に産卵を開始する。産卵は主に新梢の表皮下に行う。夏季に乾燥高温が続くと多発しやすい。防除時期は二番茶芽の萌芽~開葉期、三番茶芽の萌芽期~生育期、秋芽生育期。通常はチャノキイロアザミウマと同時防除される。
*本説明内容は2018年9月時のものです
防除に効果的な農薬
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長期間の害虫密度抑制で、
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茶チャノミドリヒメヨコバイに対する防除効果

2012年 宮崎県総合農業試験場 茶業支場
【試験概要】◎品種:やぶきた(40年生)◎区制:1区10.8㎡ 3反復 ◎発生程度:少発生 ◎処理日:7月25日 ◎処理方法:エクシレル®SE 2000倍、対照D剤 2000倍 ◎調査日:8月8日 ◎調査方法:散布14日後に各区3ヶ所で20×20cmの枠摘みを行い、被害芽を調査。◎考察:本剤は対照薬剤と比較して効果が優り、無処理と比較して効果はある。また、生育状況は無処理がやや不良に対して良であり、実用性があると考えられる。薬害は認められなかった。
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茶チャノミドリヒメヨコバイ・チャノホソガに対する効果

試験概要 2021年鹿児島県霧島市
◎品種:やぶきた ◎区制:3区制 展示区10a 対照区10a ◎処理日:5月22日(二番茶芽 萌芽~1葉期) ◎処理方法:乗用型防除機 200ℓ/10a ◎調査日:6月2日 ◎調査方法:①チャノミドリヒメヨコバイ 散布11日後に任意の3カ所について新芽100芽を確認し、被害芽を調査した。被害は、葉脈の褐変や葉の黄化、変形等の有無により判定した。 ②チャノホソガ 散布11日後に発生程度に応じた適当な調査範囲において各区の三角巻葉数を計数し、1㎡あたりの三角巻葉数を算出した。
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茶チャノミドリヒメヨコバイの防除による品質への影響(官能評価)

*形状、光沢、香気、水色及び滋味の評点の合計。評点が高いと品質が高いことを意味します。
試験概要 2018年 鹿児島県
◎品種:やぶきた ◎区制:1区 10.8㎡ 3区制 ◎処理日:5月14日 ◎処理方法:背負式動力噴霧器で200ℓ/10aを散布 ◎調査日:5月27日 ◎試験方法:荒茶での官能評価試験を行った。評価試験は標準審査法に従い、形状、光沢、香気、水色及び滋味を比較した。 ◎官能試験に対する補足説明:エクシレル®SEは経口による取り込みにより活性を発揮し、速やかに食害を停止させるため、茶の食味・色見を評価すると、エクシレル®SEで防除することにより非常に高い品質を維持できることが示されています。
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茶チャノミドリヒメヨコバイに対する高い効果

2013年 鹿児島県農業開発総合センター茶業部
【試験概要】 ◎品種:やぶきた ◎区制:3区制 1区10.8㎡ ◎処理日:8月14日、8月19日 ◎調査日:背負式動力噴霧器で200ℓ/10aを散布 ◎調査日:8月28日 ◎発生量:多発生(チャノミドリヨコバイ)

エクシレル®SEはチャノミドリヒメヨコバイに対して、速やかに摂食活動を阻害し、結果として整枝量が増加しました。
そのため、エクシレル®SEを秋芽時期に使用することで、次年度の茶作りに貢献します。
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防除におすすめの製品
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