初期の防除で食害を速やかに止め栽培の好スタートを実現。
ねぎにも適用拡大されました。
プリロッソ®粒剤は根からの優れた吸収移行性を示し作物全体に行き渡り効果を発揮します。
だいこんのキスジノミハムシ、トマトのタバココナジラミ、ねぎのネギアザミウマなど幅広い害虫の食害を
速やかに止め、長い残効性を示します。
【基本特性】
●有効成分サイアジピル®(一般名:シアントラニリプロール)を有効成分としたジアミド系の野菜用殺虫剤です。(IRAC作用機構グループ28)
●幅広い殺虫スペクトラム(クロススペクトラム*)
オオタバコガ、コナガ等のチョウ目害虫および、キスジノミハムシ、カブラハバチ、コナジラミ類、
アブラムシ類、アザミウマ類、ハモグリバエ類等の広範囲な害虫に卓効を示します。
*幅広い範囲の害虫に有効な一方で、有用な天敵等に対し影響が小さい作用性を、クロススペクトラムと
定義しました。
●速やかな摂食行動阻害
有効成分サイアジピル®の作用により害虫は筋収縮を起こすので、摂食行動が速やかに止まり、作物への被害を最小限にとどめることができます。(主に食毒で効果を発揮します)
また、果菜類をはじめとした作物では害虫が媒介する病害の伝播を減少させる効果も期待できます。
●根からの吸収移行性と長い残効性
本剤を処理すると薬剤が根から吸収され、作物の導管を通して地上部に移行します。この作用により
処理後約3~4週間の残効を示します。
●抵抗性害虫に優れた効果
既存の薬剤抵抗性害虫にも高い効果を示します。
●だいこんのキスジノミハムシ対策に新しい作用性
播溝土壌混和処理用の単剤として、だいこんのキスジノミハムシに有効な初めての殺虫剤です。既存剤と異なる作用性を示す全く新しいタイプの薬剤で、キスジノミハムシの被害が大きな時期には、既存薬剤との併用により出荷可能根率を向上させて高収量を目指せます。
【新規適用拡大】
●ねぎ
ねぎで使用される粒剤として新しい作用性を有するため、抵抗性管理を意識した防除体系にも有効です。
ネギアザミウマやネギハモグリバエの食害を防ぎ、健全な初期生育を可能にします。
●果菜類での鉢上げ時育苗培土混和
育苗培土に混和することで効果を発揮する処理方法で、作業の省力化・効率化に貢献します。
【安全性】
●適用作物に対する高い安全性
これまで薬害の事例はありません。
●天敵・訪花昆虫、周辺環境に対する高い安全性
天敵、訪花昆虫への安全性が高く、IPMプログラムに組み込むことが可能です。
また粒剤なのでドリフトや使用者への薬剤被暴も少なくすることができます。
■適用害虫と使用方法(2023年12月20日現在)
作物名 | 適用病害虫名 | 使用量 | 使用時期 | 本剤の 使用 回数 | 使用方法 | シアントラニリプロールを含む 農薬の総使用回数 |
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キャベツ | コナガ アオムシ アブラムシ類 アザミウマ類 ハイマダラノメイガ | セル成型育苗 トレイ1箱または ペーパーポット1冊 (約30×60cm、 使用土壌約 1.5~ 4ℓ)当り50g | 育苗期後半 ~定植当日 | 1回 | 本剤の所定量を セル成型育苗 トレイまたは ペーパーポットの 上から均一に 散布する。 | 4回以内 (定植時までの 処理は1回以内、 定植後の処理は 3回以内) |
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コナガ アオムシ ハイマダラノメイガ | 1g/株 | 育苗期後半 ~定植時 | 株元散布 |
アブラムシ類 アザミウマ類 | 2g/株 |
ハイマダラノメイガ | 苗地床1㎡当り 100g | 育苗期 | 散布 |
はくさい | コナガ アオムシ アブラムシ類 ハイマダラノメイガ | セル成型育苗 トレイ1箱または ペーパーポット1冊 (約30×60cm、 使用土壌約 1.5~ 4ℓ)当り50g | 育苗期後半 ~定植当日 | 本剤の所定量を セル成型育苗 トレイまたは ペーパーポットの 上から均一に 散布する。 | 4回以内 (定植時までの 処理は1回以内、 定植後の散布は 3回以内) |
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コナガ アオムシ ハイマダラノメイガ | 1g/株 | 育苗期後半 ~定植時 | 株元散布 |
アブラムシ類 | 2g/株 |
ブロッコリー | コナガ アオムシ アブラムシ類 アザミウマ類 | セル成型育苗 トレイ1箱または ペーパーポット1冊 (約30×60cm、 使用土壌 約1.5~ 4ℓ)当り50g | 育苗期後半 ~定植当日 | 本剤の所定量を セル成型育苗 トレイまたは ペーパーポットの 上から均一に 散布する。 | 4回以内 (定植時までの 処理は1回以内、 定植後の処理は 3回以内) |
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コナガ アオムシ | 1g/株 | 育苗期後半 ~定植時 | 株元散布 |
アブラムシ類 アザミウマ類 | 2g/株 |
レタス | オオタバコガ アブラムシ類 ハモグリバエ類 | セル成型育苗 トレイ1箱または ペーパーポット1冊 (約30×60cm、 使用土壌 約1.5~ 4ℓ)当り50g | 育苗期後半 ~定植当日 | 本剤の所定量を セル成型育苗 トレイまたは ペーパーポットの 上から均一に 散布する。 | 4回以内 (定植時までの 処理は1回以内、 定植後の散布は 3回以内) |
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オオタバコガ ハモグリバエ類 | 1g/株 | 育苗期後半 ~定植時 | 株元散布 |
アブラムシ類 | 2g/株 |
ピーマン | | 鉢上げ時 | 育苗培土混和 | 4回以内 (定植時までの 処理及び定植 直後の株元灌注 は合計1回以内、 定植後の散布は 3回以内) |
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アブラムシ類 アザミウマ類 コナジラミ類 | 育苗期後半 ~定植時 | 株元散布 |
ねぎ | アザミウマ類 ハモグリバエ類 シロイチモジヨトウ | 6㎏/10a | 収穫前日 まで | 3回 以内 | 4回以内 (定植時までの 処理は1回以内、 定植後の処理は 3回以内 (但し、株元灌注 は1回以内)) |
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トマト ミニトマト | コナジラミ類 | 2g/株 | 鉢上げ時 | 1回 | 育苗培土混和 | 4回以内 (定植時までの 処理及び定植 直後の株元灌注 は合計1回以内、 定植後の散布は 3回以内) |
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ハモグリバエ類 アブラムシ類 アザミウマ類 コナジラミ類 トマトキバガ | 育苗期後半 ~定植時 | 株元散布 |
なす | ハモグリバエ類 アブラムシ類 アザミウマ類 コナジラミ類 | 1回 |
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なばな類 | アブラムシ類 | 定植時 |
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きゅうり | 鉢上げ時 | 育苗培土混和 | 4回以内 (定植時までの 処理及び定植 直後の株元灌注 は合計1回以内、 定植後の散布は 3回以内) |
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ハモグリバエ類 アブラムシ類 アザミウマ類 コナジラミ類 | 育苗期後半 ~定植時 | 株元散布 |
すいか メロン | アブラムシ類 | 1回 |
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だいこん | コナガ アオムシ アブラムシ類 ハイマダラノメイガ カブラハバチ類 キスジノミハムシ ネキリムシ類 | 6㎏/10a | は種時 | 播溝土壌混和 | 4回以内 (は種時までの 処理は1回以内、 は種後の処理は 3回以内) |
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畑わさび | アザミウマ類 ワサビルリイロサルゾウムシ | 収穫21日前 まで | 全面土壌散布 | 1回 |
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*適用内容の使用時期に『育苗期後半~定植時、定植当日』とありますが、育苗期後半とは、は種から定植までの期間の半分以降を指します。
例えば、は種から定植までの期間が30日の場合、15日目以降が育苗期後半です。
プリロッソ®粒剤適用内容(印刷用PDF)
効果・薬害等の注意
●アルカリ性肥料との同時施用はさけてください。
●つまみ菜・間引き菜には使用しないでください。
●みずかけな(水掛菜)に使用する場合は、ほ場内に水がない状態で使用してください。また、使用後14日間は入水しないでください。
●本剤の使用に当っては、使用量、使用時期、使用方法を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合は、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましいです。
安全使用上の注意
●本剤は眼に対して刺激性があるので、眼に入った場合には直ちに水洗し、眼科医の手当を受けてください。
●散布の際は手袋、長ズボン・長袖の作業衣などを着用して薬剤が皮膚に付着しないよう注意してください。
●密封し、直射日光をさけ、食品と区別して、冷涼・乾燥した所に保管してください。