ワタアブラムシ
カメムシ目 アブラムシ科
Aphis gossypii Glover Cotton aphid
【加害作物】マメ科作物、野菜、花卉、果樹等広範な作物
前述のモモアカアブラムシと同様、世界的に分布している。同じ種とは思えないほど、色や形には多様性がある。
作物により好む寄生部位は異なる。生長点に寄生されると、萎凋して生育が止まる。一方成葉に寄生された場合は、枯れるようなことはあまりない。旺盛に繁殖し、作物全体の生育を衰えさせ、収量を低下させる。また、甘露を出し生産物を汚す。このほか、ウリ科作物では、ウイルスの媒介も問題となる。
多くの農薬に対する抵抗性を身につけている。しかしながら、抵抗性は必ずしも固定的ではない。すなわち、過去に効かなかった薬剤が再び使える場合もある。よく効く薬剤だからといって連用せず、色々な作用性の薬剤を、組み合わせて用いることが大切である。
*本説明内容は2018年9月時のものです
防除に効果的な農薬
●ベリマーク®SC
大事な育苗期にこの1剤で、
幅広い重要害虫を速やかに防除。
長い残効で、作物をしっかり守ります。
きゅうりワタアブラムシ(1齢幼虫)に対する防除効果
2013年 日本曹達(株)小田原研究所
【試験概要】◎対象作物:きゅうり(光3号P型)◎区 制:1区1株 3反復◎処理方法:9cmポリポット植えのきゅうりに、ベリマーク®SCを所定濃度(400倍)の薬液25㎖で灌注処理した。◎放虫方法:処理5日後、ワタアブラムシ1齢若虫を株あたり30頭放虫した。◎調査方法:恒温室(25℃)またはインキュベータ内(18℃)で管理し、放虫3日後に生存・苦悶虫数を調査した。
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きゅうり1齢、3齢、成虫に対する効果(ワタアブラムシ)
2013年 日本曹達(株)小田原研究所
【試験概要】 ◎対象作物:きゅうり(光3号P型) ◎区 制:1区1株3反復 ◎処理方法:9cmポリポット植えのきゅうりに、ベリマーク®SCを所定濃度(400倍)の薬液25㎖で灌注処理した。 ◎放虫方法:処理5日後、ワタアブラムシ1齢、3齢若虫および成虫を株あたり30頭放虫した。 ◎調査方法:恒温室(25℃)で管理し、放虫1、3日後に生存・苦悶虫数を調査した。
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すいかワタアブラムシに対する防除効果
2013年 鳥取県農林総合研究所園芸試験場
【試験概要】◎品種:筑波の香 ◎区制:7株/区 3区制 ◎発生程度:甚発生 ◎定植:4月25日処理日:4月22日◎処理方法:ベリマーク®SCは定植3日前に薬液を希釈して規定量をポット(9cm径)に灌注。対照B剤は規定量を計りとり、定植時に手で植穴土壌混和。 ◎処理時の作物ステージ:定植前 ◎調査日:処理10日後(5月2日)、21日後(5月13日)、30日後(5月22日)。 ◎調査方法:各区7株について、1株当たり3葉選び、アブラムシ成幼虫数を調査。
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トマトワタアブラムシに対する防除効果
2013年 大分県肥料植物防疫協会
【試験概要】◎品種:端栄 ◎区制:1区 10株 3連制 ◎発生程度:多→中発生 ◎播種:4月2日 ◎直径10cmのポリポットに鉢上げ:5月4日 ◎定植:5月20日 ◎処理日:5月16日(定植4日前) ◎処理方法:定植4日前に800倍液をピペットにより1ポット当たり50㎖を灌注し、5月20日に定植を行った。対照区の対照C剤は各株1.5gを定植時株元処理を行った。 ◎処理時の作物ステージ:定植時(本葉8枚) ◎調査日:定植7日後(5月27日)、14日後(6月3日)、21日後(6月10日)、28日後(6月17日) ◎調査方法:各区とも5月27日は完全展開葉9葉、6月1日以降は、全葉のアブラムシ類(ワタアブラムシ)の有翅虫、無翅虫の寄生虫数を調査。(3区合計)
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●ベネビア®OD
1剤でコナジラミ類、アザミウマ類、
アブラムシ類、チョウ目害虫、
ハモグリバエに効果。
きゅうりワタアブラムシに対する防除効果
2014年 宮崎県総合農業試験場
【試験概要】◎品種:エクセレント節成2号 ◎区制:1区 2.6㎡ 4株 2反復 ◎処理方法:6月19日、9~10葉期にネオニコチノイド抵抗性ワタアブラムシを株当たり約20~30頭接種。6日後に肩掛け噴霧器を用いて十分散布。◎調査方法:散布2日後、8日後、14日後に各区4株2反復について中位2葉に寄生する有翅、無翅の虫数を調査。◎考察:本剤は、処理14日後まで極めて低密度に発生を抑えた。ネオニコチノイド剤抵抗性ワタアブラムシに対して高い防除効果を示し、初発時期から中発生時期まで広い範囲の防除薬剤の一つとして普及性は高いと考えられる。薬害は認められなかった。
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いちごアブラムシ(ワタアブラムシ)類に対する効果
2010年 兵庫県植物防疫協会
【試験概要】◎品種:宝交早生 ◎区制:1区 5.0㎡ 12株 3連制 ◎発生程度:多発 ◎定植:11月27日 ◎処理日:6月3日 ◎処理方法:130ℓ/10aの割合で、肩掛け式手動噴霧器を使用し散布。◎調査方法:各区中央部の5株について各株の中位葉3葉に寄生するアブラムシ数(除有翅)を調査。◎考察:本剤は、対照薬剤に比較していずれの時期の防除効果もほぼ同等で、無処理に比べても効果は高かった。実用性は高いものと考えられる。薬害は認められなかった。
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