ミナミキイロアザミウマ
アザミウマ目 アザミウマ科
Thrips palmi Karny Melon thrips
【加害作物】加害作物は広範だが特に問題となるのはナス科、ウリ科
ただしトマトには全く寄生しない
1978年に発見された侵入害虫である。加害の仕方は前述のミカンキイロアザミウマと同様であるが、被害症状が若干異なるため、区別できる場合がある(下表)。
侵入当初から農薬に対する抵抗性があり、侵入後も次々と新たな薬剤に抵抗性を獲得している。そして地域ごとに、抵抗性を示す薬剤の種類が異なっているため、注意が必要である。同じ農薬を繰り返し使わないことが大切である。
ミナミキイロアザミウマとミカンキイロアザミウマの被害の比較 | 葉表 | なす、ピーマンの被害 | きゅうり果実の被害 |
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ミナミキイロアザミウマ | 葉脈に沿って加害 | 果実に筋状の激しい奇形を生じる | 極高密度にならないと被害が出ない |
ミカンキイロアザミウマ | 葉脈間を主に加害 | 白斑症状等が主体。あまり奇形を伴わない | 低密度から奇形被害を発生 |
*本説明内容は2018年9月時のものです
防除に効果的な農薬
●ベリマーク®SC
大事な育苗期にこの1剤で、
幅広い重要害虫を速やかに防除。
長い残効で、作物をしっかり守ります。
きゅうりミナミキイロアザミウマに対する防除効果
2013年 福岡県農業総合試験場
【試験概要】◎品種:エクセレント節成353 ◎区制:1区 15株 2反復 ◎発生程度:少→多発生(放虫) ◎播種:6月4日 ◎定植:6月21日 ◎処理方法:ベリマーク®SCは、定植3日前に所定量を処理し、対照B剤は定植時に処理した。 ◎処理時の作物ステージ:2~3葉期 ◎調査日:処理 3日後(6月21日)、9日後(6月27日)、16日後(7月4日)、23日後(7月11日) ◎調査方法:各区内の全株について、1株当たり中位葉から2葉抽出し、合計30葉の葉裏に生息するミナミキイロアザミウマの幼虫と成虫を調査。
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きゅうりきゅうり育苗期後半の鉢上げ前後処理の防除効果
2022年 宮崎県総合農業試験場
【試験概要】
◎品 種:穂木 勇翔、台木 ゆうゆう一輝黒タイプ
◎試験方法:ベリマーク®SC区は鉢上げ前日(台木播種17日後)にシリンジを用いて株と土壌に剤がかかるように400倍希釈液を1株あたり25㎖処理し、A粒剤は鉢上げ直後に1株あたり1gを処理した。鉢上げ後は、各区5株を1つのデシケーター内に静置し、鉢上げ当日(台木播種18日後)にミナミキイロアザミウマ成虫を1株あたり5頭放飼した。計3反復。
◎調査方法:各区アザミウマ放飼1日後、2日後、3日後、5日後、7日後に各株の幼虫・成虫数を肉眼で計数した。
◎結 果:ベリマーク®SC区はミナミキイロアザミウマに対してA粒剤より高い殺虫効果を示した。
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●ベネビア®OD
天敵・訪花昆虫を活かしながら、
アザミウマ類、アブラムシ類などの
重要害虫を防除します。
IPM(総合的病害虫・雑草管理)に適した使い方ができます。
きゅうりミナミキイロアザミウマに対する効果
2015年 埼玉農業技術研究センター
【試験概要】◎品種:クラージュ ◎区制:1区9.2㎡11株 3連制 ◎処理日:6月12日 ◎処理方法: 362ℓ/10aの割合で、葉の表裏が十分ぬれるよう背負い式バッテリー噴霧器を用いて散布した。◎調査日:6月11日、19日、26日、7月3日 ◎調査方法:各区10株について、株当たり上位2葉および中位2葉(計40葉)に生息する虫数を幼虫・成虫別に調査した。◎考察:本剤は、対照薬剤とほぼ同等の効果を示し、無処理区と比較しても高い防除効果が認められた。実用性は高いと考えられる。薬害は認められなかった。
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きゅうりきゅうり黄化えそ病の媒介抑制効果
2016年 佐賀県農業試験研究センター
【試験概要】◎品種:きゅうり(ときわ333) ◎区制:1区10株 ◎処理日:1回目 4月10日播種、4月24日薬剤散布、4月27日放飼2回目 4月30日播種、5月11日薬剤散布、5月18日放飼 ◎処理:苗にハンドスプレーを用いて、各供試薬剤を1回、展着剤を加用せず十分量散布した。 ◎調査日:1回目/5月20日、2回目/6月8日 ◎調査方法:発病株率(%)は、調査日2回の平均から算出した。
詳しくはベネビア®OD 製品ページへ
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