クワシロカイガラムシ
カメムシ目 マルカイガラムシ科
Pseudaulacaspis pentagona (Targioni-Tozetti)
本州以南の日本各地に分布。幼虫、雌成虫が枝幹に寄生し吸汁加害する。多発すると新芽が伸びず、葉が黄化・落葉し、著しい場合は枯死する。交尾後の雌成虫が越冬し、年3回発生。山間冷涼地では年2回、南九州等の暖地では年4回の発生。
雌成虫は直径2.0~2.5mmの介殻内に居り無翅。雄は蛹を経て有翅成虫となる。産卵は母介殻内で行われる。孵化幼虫は長径0.3mm程の小判形で、母介殻から這い出し、その後分散・定着・加害する。
定着後の幼虫は移動することなく、次第にろう物質の介殻で覆われてくる。このため、介殻を持たない孵化直後の幼虫が通常の防除対象となり、防除適期は孵化盛期の2~5日後となる。
年3回発生の場合の孵化時期は、5月中下旬、7月中下旬、9月中下旬である。しかし、防除適期が短く年次変動や圃場の微気象等の影響もあるため、実際の孵化状況を把握した上で薬剤を散布する。
*本説明内容は2018年9月時のものです