トマトハモグリバエ
ハエ目 ハモグリバエ科
Liriomyza sativae Blanchard Tomato leafminer
【加害作物】ナス科、ウリ科をはじめとする広範な作物
1999年に初めて確認された侵入害虫である。同じ侵入害虫のマメハモグリバエと同様、本種も加害作物が広範である。
しかしこれら2種の好物はやや異なる。例えば、本種はウリ科が大好物である。一方マメハモグリバエは、ウリ科では、生育初期以外に問題になることはない。また、本種は菊には殆ど寄生しない。一方、マメハモグリバエは好物である。
これら2種と後述のナスハモグリバエは、成虫・蛹に形態的な違いがあるものの、非常に小さい虫であるので、圃場にて肉眼で区別することは困難である。多くの農薬に対する抵抗性を持っており、効果のある薬剤は限られる。
*本説明内容は2018年9月時のものです
防除に効果的な農薬
●ベネビア®OD
1剤でコナジラミ類、アザミウマ類、アブラムシ類、チョウ目害虫、ハモグリバエに効果。
トマトトマトハモグリバエに対する防除効果
2009年 (一社)日本植物防疫協会研究所
【試験概要】◎品種:桃太郎T90 ◎播種:2月 ◎区制:1区 6.3㎡ 14株 3連制 ◎定植:4月23日 ◎発生程度:中→多発生(放虫)◎処理日:6月11日 ◎処理方法:供試薬剤を所定の希釈倍数で希釈し、265ℓ10aの割合で葉の表裏が十分濡れるように背負式全自動噴霧器を用いて散布。◎調査方法:各区中央付近の10株について、株当たり1複葉にマークし、マーク葉およびその上位2複葉についてマイン数を程度別(小マイン:せん孔が3cm未満、中マイン:せん孔が3cm以上蛹化脱出前、大マイン:蛹化脱出後)に調査。◎考察:本剤は対照薬剤と比較し、優る高い防除効果が認められ、実用性は高いと考えられる。薬害は認められなかった。
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