ハダニ類
カンザワハダニ ダニ目 ハダニ科
Tetranychus kanzawai Kishida Kanzawa spider mite
ナミハダニ ダニ目 ハダニ科
Tetranychus urticae Koch Two-spotted spider mite
【加害作物】マメ科作物、野菜、花卉、果樹、たばこ等広範な作物
野菜類で発生するハダニ類はこの2種が主である。ともに成虫でも0.5mmほどで、ほとんど葉の裏で生活する。
ナミハダニには赤い系統(赤ダニ)と黄緑色の系統(青ダニ)があり、赤い系統は肉眼ではカンザワハダニと全く区別がつかない。体が小さいので発生初期はみつけるのが難しい。気がついたときには、既に多発生になっていることがあり、ひどいときは落葉してしまうので注意する。
上のなすの写真のように、葉の緑色が小さな点状に白く抜ける初期症状を見逃さないようにして、薬液のかけむらなく防除を行うことがポイントである。かけむらがあると、そこからまた急速に増殖し、かえって大きな被害となる場合がある。上のいちごの写真のように、糸を張って虫が這い回るのがわかるようになると、糸を吐いて風に乗って拡散して被害が広範に広がってしまう。
また、農薬に対する抵抗性をつけやすく、以前はよく効いた農薬が効かなくなってきている。効果の高いものを続けて使わず、作用性(効き方)の異なるものを輪番で使うことが必要である。
*本説明内容は2018年9月時のものです