ジャガイモシストセンチュウ
ハリセンチュウ目 ヘテロデラ科
Globodera rostochiensis (Wollenweber) Yellow potato cyst nematode
【加害作物】ナス科 問題となるのは、ばれいしょ
主に北海道に生息する。根部に寄生し、水分や養分の吸収を阻害する。このため、7月上旬の開花期頃から地上部の萎れや生育抑制がみられ、次第に葉が黄化、8月になると下葉から中葉が枯れ落ち、萎れた上葉のみが残る。これを「毛ばたき症状」とよぶ。早期に枯死するため、減収する。
シストセンチュウ類は、後述のネコブセンチュウと近縁のグループであるものの、より高度に進化している。すなわち、雌成虫の体表(角皮)は次第に黒く硬くなり、数百の卵が入ったシスト(包のう)を形成する。シストは著しく耐久生存性に富み、10数年間生存する。このため根絶防除は極めて困難である。
防除は、輪作、抵抗性品種の栽培、および農薬使用の組み合わせが有効である。
*本説明内容は2018年9月時のものです