ネグサレセンチュウ類
ハリセンチュウ目 プラティレンクス科
Pratylenchus spp. Root-lesion nematode
【加害作物】マメ科作物、野菜、花卉、果樹、たばこ等広範な作物
問題となるのは主に根菜類、いちご、レタス等
主要なものにクルミネグサレセンチュウ、キタネグサレセンチュウ、およびミナミネグサレセンチュウがある。なかでもキタネグサレセンチュウが最重要種である。根部の組織内に幼虫が随時侵入し、移動しながら吸汁加害する。
また、破壊された組織からフザリウムなどの菌類が侵入、増殖し複合的に被害を及ぼす。このため、センチュウ主因の「根腐れ」が、土壌害虫と誤診されやすい。害虫の防除をしていても、一向に改善が見られないときは、センチュウ害も疑ってみるべきである。被害は、根の破壊に伴う地上部の生育阻害もあるが、根菜類では、少発生でも黒点症状など商品品質の低下を招く。
防除対策の基本は、定植前の土壌消毒および定植時の粒剤処理である。定植後の潅注処理も有効である。しかしいずれも作期が長い場合は、栽培後期に被害が発生しやすい。
*本説明内容は2018年9月時のものです