ナガチャコガネ
コウチュウ目 コガネムシ科
Heptophylla picea Motschulsky
屋久島以北の日本各地に分布。幼虫が根部を食害し、翌春の一番茶芽の生育が不良となり、著しい場合は新芽が殆ど出ない。静岡や埼玉をはじめ、近畿地方や北九州等からも被害が報告されている。
年1回の発生で、成虫は6~7月に出現する。成虫の体長は11~14mm、黄褐色で、茶園内の雑草等を食べて茶株元の地中に産卵する(チャ葉は食べない)。幼虫は10月中旬頃に3齢となり、餌となる細根が多い地表面近くに移動してくる。
防除は、幼虫が地表面近くに集まる10月下旬~11月下旬に薬剤を土壌灌注する方法と、6月の成虫発生初期に薬剤処理する方法がある。茶園に生息する本種の雌成虫は飛翔筋を欠き、あまり移動しない個体が多い。このため同一茶園内の被害は、毎年同じ部分かその周辺に限られる傾向がある。従って、防除は茶園全体ではなく、一番茶芽で被害の出た部分とその周辺を中心に行うと効率的である。
*本説明内容は2018年9月時のものです