コウチュウ目の特徴と効果的な防除方法
落葉果樹・かんきつ類に被害を及ぼす主要害虫の特徴と、効果的な防除情報をご紹介します。
ゴマダラカミキリ
コウチュウ目 カミキリムシ科
Anoplophora malasiaca
【加害作物】みかん、なし、くり、いちじく
年1回または2年に1回発生する。成虫の発生期は6月から8月で、この間に枝の樹皮を食害(後食)したり産卵する。産卵は太い枝や幹の樹皮下に行われ、幼虫は材部に食入して食害する。成虫の体長は約5cmで触覚が非常に長い。体色は黒く光沢があり、前翅に多数の小白点がある。成虫の後食により枝が奇形になり、その後の伸長に影響する。時には食害部から折れたり、その先が枯れることがある。
幼虫は食入孔から虫糞を出すので、枝幹の食害では早期に被害に気づくが、地際部の幹の食入孔は見つけにくい。幼虫が食害した枝は枯れることが多い。地際部の幹に食入した幼虫は根部まで食害するので、樹勢低下が著しくなったり樹全体が枯れることがある。
*本説明内容は2018年9月時のものです
防除におすすめの製品
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訪花コウチュウ類
コアオハナムグリ:コウチュウ目 コガネムシ科
Oxycetonia jucunda
ヒメヒラタケシキスイ:コウチュウ目 ケシキスイ科
Epuraea domina
マメヒラタケシキスイ:コウチュウ目 ケシキスイ科
Epuraea paulula
コアオハナムグリ 成虫
コアオハナムグリ 被害
ケシキスイ 成虫
【加害作物】コアオハナムグリ:かんきつ、りんご
ケシキスイ類:かんきつ
コアオハナムグリは年1回発生し、越冬成虫が4月に現れ、かんきつの開花時期に果樹園周辺から飛来する。成虫は体長13mm前後で、濃緑色の翅に黄白色の斑点が散在する。
白い花を好み、かんきつ園では開花の始まるころから正午ころまで花の上にいて花粉や花蜜を食する。特に花蜜を吸うときに頭部やするどい爪で子房表面に線状の傷をつける。傷は果頂部から赤道部に及び、初め油浸状の傷が収穫期までに白く大きな傷になり、収穫物の等級に影響する。温州みかんよりも中晩柑類を好む。
ケシキスイ類は、茶褐色で平らな形をしており、体長はヒメヒラタケシキスイが約2mm、マメヒラタケシキスイは約4mm。生態は不明な点が多いが、周辺から飛来し、開花期間中は常にみられる。吸蜜時に幼果を傷つける。
*本説明内容は2018年9月時のものです
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