ストラクチャー® ユーザー証言ファイル
茨城県鉾田市
村田農園 代表村田和寿さん
奥様や15名のスタッフとともに、いちご88a(とちおとめ、やよいひめ、恋みのり、淡雪〈白いちご〉)を栽培するほか、いちごシェイクやコンフィチュールなど、いちご加工品を販売するショップ「Hati-Hati(ハティ・ハティ)」を経営。
追肥の吸い上げ、効き方がグッと向上。
最後まで高品質な収穫が続きました。
『お客様目線のいちごづくり』とは?
取材にお伺いしてまず驚いたのが、事務所の壁一面に飾られた著名人の方々との記念写真でした。政治家や芸能人の方々が、村田さんのいちごの視察に訪れたときのものです。
18歳で実家を継いで就農し、銀座の著名老舗果物店や高級スイーツショップ、有名料理店などから、指名買いされるまでに至った『いちごの匠』として知られる村田さん。農業について試行錯誤していた就農間もない頃、現在のいちごづくりの基盤をなすきっかけとなったのが、農園の理念にもなっている「お客様目線のいちごづくり」です。
「就農した当時は市場に出荷していました。市場が求めるのは棚持ちしやすい未熟ないちご。これは消費者のニーズではない、と疑問を持つようになったんです。その後、生協さんに出荷するようになり、消費者の方から『美味しかった』というお手紙をたくさんいただくようになりました。そのときに、自分がめざすのは『消費者に喜ばれるいちご』だって気づいたんです」。
村田農園のいちごは粒が大きく、果実はガクの付け根まで熟した色鮮やかなもの。ぎりぎりまで完熟させた果実でありながら、棚持ちに優れているのが特徴です。その秘訣はいったいどこにあるのでしょうか?
「健康ないちごは痛みにくい。いかに健康に育てるかが勝負です。それと、ネット販売など直売するいちごに関しては、果実への衝撃を吸収するオリジナルのパッケージを開発し梱包。ドライバーの方に丁寧な取り扱いをお願いするシールを外装に貼って、出荷しています」。
健康ないちごの秘訣は、胃袋にあり
では、健康ないちごを育てるために、村田さんはどのような取り組みをされているのでしょうか。
「『いちごづくりは苗づくり』と言っても過言ではなく、苗づくりが7割。あとは土づくりや環境整備だと思っています」。
「健康な身体をつくるには、人間で言えば食べ物を受け入れて消化する胃袋が大事ですよね? いちごの胃袋は『根っこ』なんです。
「苗の時に根っこを健康に育てて、肥料の栄養素をきちんと吸収できるようにするのが重要。その胃袋を健康な状態に育ててくれるのが、ストラクチャーだと思っています」。
村田さんの取材に伺ったのは、日差しが厳しくなりつつある2021年6月。本格的な夏になると定植に向けた葉かきの作業が始まります。この葉かきで取り除かれた葉柄の跡から発生する『不定根』を、いかに育てるかが重要、と村田さんは強調します。
「不定根がいちごの『胃袋』の一番重要な役目を果たすんです。この不定根をどれだけたくさん出すかが大事。その太さや量が、果実の収量や品質に大きく影響するんです」。
生育初期にストラクチャーを3回処理
村田さんは昨年(2020年)よりストラクチャーを採用。9月上旬の定植後に根回し水として動噴で1回、その2週間後と3週間後にチューブ灌水で1回ずつ、ストラクチャーを処理。その感触についてこう言います。
「まず、今までより、不定根の張りがすごく良くなりました。他の根っこもです。ストラクチャー処理後は、不定根や細根のすみずみからよく養分を吸い上げている印象で、追肥の効果がすぐに出るし、効き方が今までよりグッと向上しています。それと、これはその結果ということになりますが、例年よりも高品質な果実が長い期間収穫できるようになりました。
例年は5月のGWごろになると果実が柔らかくなってしまいがちでしたが、今回は収穫終了の5月中旬まで、果肉がしっかりとした高品質ないちごが収穫できましたね。また、冬場の発根促進のために、例年は1月に別の資材を使うんですが、今年はそれを使わなくて済んだ。これもストラクチャーのおかげです」。
経済的に余裕がなかった両親の農業経営を見て育った村田さん。子供心に思っていた『農業はカッコ悪い』というイメージを変えたい、という想いでいちごづくりに取り組んできました。『農業はカッコいい!』と誰もが思い、次世代がやりたいと憧れる農業へ──村田さんはその目標に全身全霊で邁進されていらっしゃると感じました。
※コメントは取材当時の個人の感想です。
本内容は2021年6月取材時のものです。