ベリマーク®SC 根回し水処理 省力実感レポート
きゅうり農家 宮越美秋さん
JA児湯 きゅうり部会に所属。奥様と2人で、きゅうり20a、ズッキーニ20a、水稲2ha、イネWCS 1.2haを作付

粒剤処理の課題だった
腰への負担や処理量の不安定さが解消。
根から吸われる速さ、効果発現の速さも魅力。
従来の粒剤処理の課題は、
「腰への負担」と「1株への処理量の不安定さ」
2023年5月下旬、宮崎県児湯郡高鍋町のきゅうり農家 宮越美秋さんの圃場において、JAや農業改良普及センターなど関係者10名に参加いただき、ベリマーク®SCの「根回し水処理」のデモンストレーションを実施しました。
当日は宮越さんが早朝に8aのハウス内へ700株のきゅうり苗を定植。その後、定植後の活着を促す根回し水にベリマーク®SCの薬液を希釈し、1株当たり500㎖ずつ処理しました。5月の曇天にもかかわらず、午前中のハウス内の温度は30℃以上にも及びましたが、慣行の害虫防除の粒剤処理と比べて大きな省力化を体感いただけたご様子です。
JA児湯 農産販売部農産園芸課
係長 稲子田晃司さん
JA管内では、きゅうり、ピーマン、トマトといった果菜類とキャベツを特産物として生産。稲子田さんは、管内作物の営農指導、各部会の総括を担当従来は奥様とお二人で、定植時に粒剤の植穴処理を行い、その後、根回し水を行っていたという宮越さんに、詳しいお話を伺いました。
「今までは、腰をかがめて株元に粒剤を落としていくっていう作業が、結構腰の負担になっていてきつかったね。この時期は陽が当たるとハウスの温度がかなり上がるので、長時間中にいるのは体力的にも厳しかった。妻と二人の作業で10aあたり30~40分。1人でやると1時間以上かかってたね」と宮越さん。
また、宮越さんの営農の良きパートナーであるJA児湯の稲子田晃司さんは、「腰をかがめての粒剤処理は、作業の大変さに加え、1株に処理する量が規定量より多かったり少なかったりして、防除効果が見えづらい部分もありました」とおっしゃいます。
きゅうり苗700株に対し、必要な希釈液を調整。
500mℓが約2秒で散布器具から吐出することを確認定植後の灌水と殺虫剤処理、2つの作業が1回で済むから、
1時間まるまる省力。
根から吸われる速さ、効果発現の速さ、薬害が出ないのも
魅力
今回、ベリマーク®SCの薬液を入れた根回し水処理は、動力噴霧器を使って45分程度で終了。これで定植後の害虫防除ができるので、これまで別途粒剤処理のためにかけていた1時間がまるまる省力できた形となりました。
「根回し水って、定植後は必ずやらなければいけない行程だから、それと一緒に防除ができるっていうのは、すごく便利。粒剤処理と根回し水処理の2回やってた作業が1回で済むわけだからね。粒剤の価格とそのときの労力を考えると、農家としてはトータルでコストが下がってる感覚」と宮越さん。
1株当りの処理時間の目安を2秒としてカウントしながら、根回し水処理を実施「自分は根回し水処理、妻の方は時間が空くのでハウスの別の作業、というのができるようになるし、休憩時間も増やせるかも。体調管理も大事なことだからね」とおっしゃいます。
JA児湯の稲子田さんも「行程が一つ減るというメリットに加え、ベリマーク®SCなら、根回し水に入れた薬液の成分がすぐに根から吸われるので、防除効果の発現が速いのもいいですね。タイムラグをなくせて、効果の安定が図れますから」。
宮越さんは「段階的に粒剤処理からベリマーク®SCの根回し水処理に全面変えていこうと思っています。省力化を図れば長く農業を続けていけると思うから」とのことでした。
根回し水処理作業は45分程度で終了。
「腰をかがめなくていいからラク」と宮越さんJA児湯の稲子田さんも「ベリマーク®SCは育苗期に使用しても薬害が出ないので、もともと生産者に薦めやすい。それに根回し水処理という省力化の利点が加わったので、今まで粒剤処理に課題を抱えていた生産者の皆さんにも、試していただきたいですね」と大きな期待を寄せていらっしゃいました。
※コメントは取材当時の個人の感想です。
本内容は2023年5月取材時のものです。