サムコル®フロアブル10 ユーザー証言ファイル
山梨県甲州市
JAフルーツ山梨 営農指導部 営農指導課長
久保田和成さん
同JA管内は果樹全体で約790haを栽培する大産地。山梨県の3大果樹については、もも約250ha、ぶどう約480ha、すもも約40haと県内の約4割を占める
4月のモモハモグリガ第1世代防除に最適。
ハマキムシ類、シンクイムシ類も同時防除できる。
品質重視のももづくりで一番重要なのが、モモハモグリガやハマキムシ類、シンクイムシ類の防除
JAフルーツ山梨管内は、山梨県最大のももの産地。標高300~650mまで標高差がある園地が広がっているため、6月下旬から9月末まで長期出荷ができる。「ちよひめ」「日川白鳳」「夢みずき」「白鳳」「浅間白桃」など、早生・中生・晩生まで多様な品種を採用し、長期間の出荷を実現されています。
開花時期を過ぎた5月中旬、営農指導でご多忙の中、同JAの営農指導課長 久保田さんにお話を伺いました。
「当JA管内では、良い品物をつくって、それに見合う価格で販売するスタンス。果実が大きく、形・着色が良く、みずみずしくて食味の良いももになるよう生産者の皆さんが一つずつ丹精込めて作っています。消費者の方々に『お代わりしたい! ぜひまた買いたい!』と思っていただけるももを目指しています」。
「品質重視のももづくりでいちばん重要なのが、モモハモグリガやハマキムシ類、シンクイムシ類の防除。被害が大きくなる最重要害虫です」。
「シンクイムシ類はももの果実に卵を産み付け、ふ化した幼虫が果実内部へ食入します。潜り込む穴は大変小さくて、収穫時に見分けづらく、食入被害を受けているももがそのまま出荷されることは絶対にあってはならないため、発生時期には防除の間隔があかないよう防除暦を組んで管内の生産者に指導しています」と久保田さん。
サムコル®フロアブル10は、ダラダラ発生する
モモハモグリガの第1世代防除に最適
同JAでは、10年以上前からサムコル®フロアブル10をももの防除暦に採用。4月下旬の散布を生産者に指導されています。
「モモハモグリガの発生時期は4月から9月ごろまで。世代交代のサイクルが早く、その間、1ヵ月に1世代発生を繰り返します」。
「越冬害虫なので、第1世代が卵からふ化して活動し始めるのがちょうど4月下旬ごろ。ここで、しっかりと叩いて密度を下げておかないと、世代交代を繰り返す段階で害虫のステージがばらつき、ダラダラ発生が続くため、被害を受けるリスクが高まります」。
一番重要な4月下旬に、サムコル®フロアブル10を散布することで、4月から9月のモモハモグリガ発生が、ほぼ抑えられるようになった、と久保田さんはおっしゃいます。
「サムコル®フロアブル10は、ハマキムシ類やシンクイムシ類にも効果が高くて、同時防除ができる。うちの管内のももの防除には、欠かせない薬剤になっています」。
長年支持される理由の一つはコストパフォーマンス。ぶどうのクビアカスカシバにも。
山梨県の3大果樹であるもも、ぶどう、すももは、互いに隣接している園地が数多いとのこと。近年、ぶどうで問題化してきたのが、樹そのものを食害し、寄生数が多いと枯らしてしまうこともある害虫クビアカスカシバ。そのぶどうのクビアカスカシバ防除でもサムコル®フロアブル10が選ばれている、と久保田さん。
「サムコル®フロアブル10以外に、ぶどうのクビアカスカシバへの効果が高い殺虫剤がもう一剤あったのですが、ももやすももの作物登録がない。ぶどう、もも、すももの隣接が多い園地環境を考慮すると、もも、すももにも登録があるサムコル®フロアブル10の方が指導しやすいですし、生産者も使いやすいですね。加えて、希釈倍数が5000倍でコストパフォーマンスに優れていることも、当JA管内で長年支持されている理由の一つです」とおっしゃいます。ぶどうの大粒種、小粒種を問わず使えることもサムコル®フロアブル10の長所のようです。
ドローンの活用などスマート農業の普及も視野に入れておられるとのこと。「ぜひまた買いたい!」と消費者に選ばれる産地づくりを語る久保田さんの澄んだ目が印象的でした。
※コメントは取材当時の個人の感想です。
※本内容は2022年5月取材時のものです。