プレバソン®フロアブル5 ユーザー証言ファイル
宮城県大崎市
JA古川 営農部営農企画課長
佐藤貴寿さん
JA古川は、ブランド米「ササニシキ」「ひとめぼれ」「ささ結」などの水稲をはじめ、大豆、野菜、畜産が盛ん。2022年度から新たな転作作物である飼料用トウモロコシ(子実)の栽培に取り組んでいる
JA古川の佐藤貴寿さん(右)とJA古川集落運営委員会 大豆・麦・子実用トウモロコシ・乾田直播 生産組織連絡協議会の鈴木正一会長(左)飼料用トウモロコシ(子実)で、早期登録が実現。
浸透性と移行性に優れるから、
葉裏まで効果がしっかり届く。
アワノメイガの被害、カビ毒まで、劇的に改善。
新たな転作作物を模索するなか、
飼料用トウモロコシの大規模実証試験を開始
飼料用トウモロコシの年間作業時間は、主食用米の10分の1以下北海道に次ぐ大豆の生産量を誇る宮城県。JA古川は県内有数の産地ですが、労働力不足を背景に、より省力性の高い新たな転作作物を近年模索していらっしゃいました。
そんななか、取り組みを始めたのが“飼料用トウモロコシ(子実)”。まずは2022年から3年間、約100ha規模の実証試験を開始されたとのこと。この大規模な実証試験のリーダーであるJA古川の佐藤さんにお話を伺いました。
「飼料用トウモロコシ(子実)の10aあたりの年間作業時間は、平均2.2時間程度で主食用米の10分の1以下。しかも、乾田直播水稲や大豆に使用している播種機をそのまま利用できます。輪作にも好影響があって、収穫後の残渣をすき込むと堆肥代わりになり地力が上がる。後作の大豆や麦の収量が増えたり、水稲の肥料が減らせたりもします。新しく導入する転作作物にぴったりだと思いましたね」。
栽培の実証試験1年目にアワノメイガの大被害。
関係者皆が協力して要望を挙げ、散布時期に間に合う、
プレバソン®フロアブル5の登録が実現
JA古川では飼料用トウモロコシの実証試験が3年間にわたり実施されたところが、実証試験1年目の2022年は、アワノメイガによる大きな被害を受けてしまい、収量も品質も期待を大幅に下回る事態に。
「実質、害虫に対して無防除の状態だったんです。大発生したアワノメイガにことごとくやられて、たとえ収穫できても乾燥する段階で(飼料用トウモロコシの)子実が割れたり、粉になることも多く、初年度から大変な状況でした」と佐藤さん。
「そこで、生食用とうもろこしでアワノメイガ防除にすでに高い実績のある、プレバソン®フロアブル5に目をつけました。当JAやJA全農、関係機関など多くの方々もその実績を知っており、「なんとか実証試験2年目の2023年の防除に、プレバソン®フロアブル5の飼料用トウモロコシ(子実)の登録を間に合わせてほしい」と、JA全農や県域から農水省に要望が挙がるよう、関係機関で協力したんです。関係者全員の熱意と努力、それに応えようと頑張ってくれたメーカーのエフエムシーさんのおかげで、2023年5月という、散布時期に間に合う登録が実現できました」。
浸透性と移行性に優れるから、
草丈が高い時期のドローン散布でも、
葉裏までしっかり効果が届く。
アワノメイガの被害、カビ毒まで、劇的に改善
実証試験2年目の2023年より、プレバソン®フロアブル5のドローン散布がはじまった「登録を受けて、飼料用トウモロコシ(子実)の雄穂抽出前の7月に、実証試験圃場106haにプレバソン®フロアブル5を20倍希釈、10aあたり1ℓの使用液量でドローン散布を行いました」。
「飼料用トウモロコシ(子実)は、アワノメイガの発生時期になると、草丈が伸びることから、ドローンで散布できて、作物のすみずみまできちんと防除できる薬剤がほしい。アワノメイガは葉裏に産卵します。プレバソン®フロアブル5は浸透移行性に優れるから、薬剤が直接かからなくても葉裏までしっかり効果が届く。実証試験1年目とうって変わって、アワノメイガの被害は激減しました」。
また、「実はアワノメイガの糞が原因で、“フモニシン”というカビ毒も発生します。プレバソン®フロアブル5を導入したところ、フモニシンの濃度まで劇的に改善しました」とのこと。
残効が長く、費用対効果も高いから、
大豆での活用も拡大中。
ドローンのノズルの目詰まりも過去ゼロ。信頼できる
2025年の収穫風景。アワノメイガの食害がほぼ皆無また、「JA古川管内では、乾田直播水稲→飼料用トウモロコシ→麦→大豆という3年4作体系の取り組みもはじめた」とのこと。「プレバソン®フロアブル5は、残効が長くて、費用対効果も高いから、大豆での活用も増えています」。
「ドローン散布時には、ノズルが詰まらないこともとても重要。途中で詰まると、ベテランの散布オペレーターでもお手上げです。プレバソン®フロアブル5は、ノズルの目詰まりトラブルも過去ゼロ。信頼できる」とおっしゃいます。
「現在輸入に頼っている飼料用トウモロコシ(子実)、麦、大豆といった作物を、国内で安定的に生産していくことは、重要な国策」と、JA古川集落運営委員会 大豆・麦・子実用トウモロコシ・乾田直播 生産組織連絡協議会の鈴木会長はおっしゃいます。
「JA古川も率先して取り組んで、それを産地の発展につなげていきたい」と佐藤さん。お二人の情熱は、これからの日本の農業、産地の成長を支え続けていくことでしょう。
※コメントは取材当時の個人の感想です。
本内容は2025年10月取材時のものです。