ベネビア®ODユーザー証言ファイル
愛知県豊橋市
山中利仁さん
JA豊橋管内で営農する2代目専業農家。パートさん13名とともにトマト60a、えんどうまめを作付。
選択肢が減りつつある、コナジラミ防除に
効果の高い貴重な剤。
ハチへの影響日数も短く、単剤でも、
展着剤の加用でも、安定して安全に使える。
単価と収量のバランスを考慮し、
糖度7以上のフルーツトマトを中心に出荷
就農18年目を迎えたトマト農家山中さんが手がけるのは、硬玉で棚持ちに優れる品種を栽培。JA豊橋では、糖度9度以上を「麗」、7度以上を「美」、6度以上を「愛(めぐみ)」というブランドで出荷されています。
山中さんの栽培方法は“株間を狭くして反収を増やす”というもの。年間反収14~15トンとJA管内でも高い水準を継続していらっしゃいます。
「売上目標を念頭に単価と収量のバランスを考えた結果、うちは糖度7度以上の“美”ブランドでの出荷を中心に据えています。“美”ブランドに仕上げるためには、まず水を控えめにすること。また、温湿度やCO2濃度などをコントロールする環境制御装置をうまく使って、いつも最適なハウス環境を保つことが大事。株間を狭くしているので、葉同士が近接する中段の葉かきをこまめにして、果実に十分光が当たるように気を配っています」。
ハウス全体の8割が黄化葉巻病に。
ベネビア®ODの導入で、被害も作業性も大きく改善
山中さんの目下の課題は、タバココナジラミのウイルス媒介による黄化葉巻病対策。3年前に大変大きな被害を受けたのだそうです。
「オンシツコナジラミもタバココナジラミも、基本的にシーズン通して一年中いるんですよね。なかでもタバココナジラミはいちばんやっかい。3年前はタバココナジラミがどうしてもうまく退治できなくて、ハウス全体の8割のトマトが黄化葉巻病にかかっちゃって、大打撃を被りました」。
経営を揺るがすタバココナジラミへの抜本策として、山中さんはJA豊橋の大澤係長にすすめられたベネビア®ODを導入。コナジラミ類の密度が高まる10~11月に1回、翌年1~2月にもう1回の散布を開始されました。
「ちょうどコナジラミ類の密度が高まってくる時期をねらって、ピーク時とそれ以降の密度を抑える目的で散布するんですけど、大きく改善しましたね。10日ぐらいはしっかり残効があるようなイメージで、黄化葉巻病にかかっちゃった株を伐採するような苦労も手間も少なくなりました。被害を受けた株の代わりに健全な木の側枝を増やすという作業も不要になったので、収量増だけでなく、大きな作業性改善にもなりました」と山中さん。
ハチへの影響日数が1日だから、すごく効率がいい。
コナジラミ類の幅広いステージに効いて、残効が長い。
単剤でも、展着剤の加用でも、安定して安全に使える、効果の高い貴重な剤。
また、「ベネビア®ODを選ぶもうひとつの理由は、ハチへの影響日数が短いこと。ハチへの影響日数が1日なんで、1日だけハチを回収しておけばあとの6日は授粉できて、すごく効率がいい。冬期は7日間ぐらい花が咲いているので、まさにうってつけ」とおっしゃいます。
JA豊橋としても、ベネビア®ODを防除暦に採用、11月上旬と3月上旬での散布を指導されています。
JA豊橋の大澤係長は、「ベネビア®ODは、コナジラミ類の幅広いステージに効きますし、残効も長い。ハウスを閉め切って密室状態になる直前の10月下旬~11月上旬に使えば、冬の間ずっとコナジラミ類の密度を低いまま維持できるイメージです。
安定して安全に使える薬剤ですから、ベネビア®OD単剤での使用もできますし、状況に応じて展着剤の加用もすすめています。
ここ数年、タバココナジラミに効果のある剤の選択肢が減ってきているので、コナジラミ防除に高い効果のある剤は貴重。
ベネビア®ODは、キー剤の一つとして定着しています」とおっしゃいます。
「売上はね、まずは1億円が目標」と笑顔の山中さん。単価と収量のバランス感覚を磨き、未来を見据える経営者の横顔が輝いていらっしゃいました。
※コメントは取材当時の個人の感想です。
本内容は2024年2月取材時のものです。